日本代表 久保がレアルに日本人初となる完全移籍決定!
現地時間の6月14日、レアル・マドリーは、FC東京からサッカー日本代表MF久保建英を獲得したことをクラブの公式サイトで正式に発表しました。
また、マドリーは来シーズンいっぱいは、元スペイン代表FWのラウール・ゴンザレスが率いる、スペイン2部B(実質3部)に属しているマドリーのカスティージャ(Bチーム)でプレーすると発表しています。
久保選手のコメント
ブラジル・サンパウロの練習の後取材に応じ「大会に集中したいので、大会の間は大会のことだけでお願いします」と移籍に対してのコメントは避けた。
移籍発表を受けて訪れたスペインメディアに対しては、スペイン語で「日本のメッシ」と呼ばれていることについて聞かれ「誇りに思うが、自分はそのレベルではない」と答えた。
また、「移籍が決まってうれしいし幸せだが、落ち着いている。日常の1日です。」と答えた。
移籍の経緯は「久保に歩み寄ったレアルと哲学を貫いたバルサ」
10歳からバルセロナの下部組織に所属していた久保は、クラブが18歳未満の外国人選手獲得・登録違反で国際サッカー連盟(FIFA)から制裁を受けた影響で2015年に退団。
6月4日に18歳の誕生日を迎え、海外移籍の制限がなくなることから、今夏のバルセロナ復帰が有力と見られていたが、レアルは複数年契約に加え、2シーズン目のトップチーム昇格も了承した。
これに対して古巣バルセロナは、Bチームの選手として異例の高待遇を要求する久保側に最後まで「カンテラの哲学に反する」ため同意せず、最終的にレアルと契約を結んだと報じられている。
カンテラとは:スペインのサッカークラブにおける育成組織、スペイン語で「石切り場」を意味します。カンテラの目的は単なる英才教育をすることではなく、幼児から青少年まで一貫したクラブのサッカー哲学を学び、それによってトップチームにすぐに溶け込み活躍できる選手を育てることです。
海外の反応は!?
- スペイン・マドリードのスポーツ誌「Marca」
正式決定のニュースに続いて久保のプレーを紹介する動画記事を掲載し、「マドリーは今のサッカー界で最も有望な若手の一人を獲得することになった。久保は確かなビジョン、ドリブルテクニック、得点力、優れた能力を身に着けたミッドフィルダー。」と絶賛している。
- アメリカのスポーツ専門メディア「ESPN」
マドリー正式入団発表を受け、「『ジャパニーズ・メッシ』と呼ばれる久保がマドリーと契約した。彼はヴィニシウス・ジュニオールやマルティン・ウーデゴーの時と同じような方針で育てられるだろう」と報じている。
- イタリアのメディア「Foot Mercato」
「日本の大きな希望はバルサとパリSGとの契約を前にマドリーへ行くことに決めた」と称えた。
移籍金や契約年数は!?
レアルが久保に提示したオファーは年俸100万ユーロ(約1億2200万円)の5年契約。
さらに久保側が求めていた2シーズン目のトップチーム昇格も了承したとのこと。
レアル・マドリーについて
1902年創設。名実共に世界でも指折りの強豪クラブであり、FIFAなどから20世紀最高のクラブと認められている。
リーガ・エスパニョーラを32回、コパ・デル・レイを19回、UEFAチャンピオンズリーグを10回優勝した経験を持ち、1950年代にUEFAチャンピオンズリーグの前身であるUEFAチャンピオンズカップで5連覇を達成している。
UEFAチャンピオンズリーグの優勝クラブに送られる「ビックイヤー」の永久保持(3連覇または5回優勝で永久保持)が認められた数少ないクラブの一つである。
FCバルセロナとは政治的な背景もあり非常に激しいライバル関係にあり、両チームが激突する試合はエル・クラシコと呼ばれ、世界で最も有名なダービーマッチとなっている。
2011年にリーガ・エスパニョーラ、コパ・デル・レイ決勝、UEFAチャンピオンズリーグ準決勝が重なりクラシコ4連戦が実現した。
また同じマドリードを本拠地とするアトレティコ・マドリーともライバル関係にあり、両チームの試合はマドリード・ダービーと呼ばれている。