サッカー日本代表に初選出された久保建英とはどのような人物か?
5月23日、来月6月5日豊田スタジアムで行われる、国際親善試合トリニダード・トバゴ戦とひとめぼれスタジアム宮城9日のエルサルバドル戦に向けた日本代表メンバー27人が発表された。
6月14日に開幕するコパ・アメリカは若手メンバーで臨むことが予想されるなか、初選出は3人。
東京五輪世代のMF久保建英(FC東京)、GK大迫敬介(広島)、DF中山雄太(ズヴォレ/オランダ)がメンバー入りを果たした。
注目されるのはポーランドで行なわれるU-20ワールドカップ出場を回避し、A代表として戦う久保と大迫だ。
森保監督は
「2人は年齢に関係なく、チームのなかで存在感を発揮しています。結果につながるプレーをしていることを評価してA代表に招集しました。シンプルにそれだけです。彼らが勝ち取ったものです。伸びしろがありますし、クラブでの成長はもちろんとして、日本代表でさらに成長してもらいたいです」
と、招集の理由を説明した。
久保選手プロフィール
- 名前:久保 建英(くぼ たけふさ)
- 生年月日:2001年6月4日
- 出身:神奈川県川崎市
- 身長:173㎝
- 体重:67㎏
- 血液型:A型
- 所属:FC東京 背番号15
経歴
【2004年】
- 3歳の時、父親がコーチをしていた、東京都稲城市にある、坂浜サッカークラブでサッカーを始める。
【2009年】
- 8月 小学校2年生で参加した、FCバルセロナキャンプでMVPに選ばれる。
- 11月 2010年度の新小学生「3.4.5.6年生」対照の川崎フロンターレジュニアセレクションに小学校2年生で受験し 1次試験で見事合格。この時セレクションを受けたのは、600人!合格したのは、久保君を含めたった3人・・・!
【2010年】
- 4月 FCバルセロナスクール選抜としてベルギーで開催されたソデクソ・ヨーロピアン・ルーサスカップに参加。チームは3位に終わったが、通常は優勝チームから選出される大会MVPに輝く。
- 川崎フロンターレU-10に所属し、2011年4月からはU12と練習。
【2011年~】
- スクールコーチの推薦により、3週間のFCバルセロナの入団テストに参加し、見事合格。FCバルセロナには、13歳未満の選手はカタルーニャ出身の選手以外とは契約しないという内部規定があるが、特別扱いにとなりスペインへは母親及び弟と渡航する。現地では、FCバルセロナ カンテラ所属の選手全員が通う私立学校に通い、チームではフォワードとして登録された。
(当時の監督のコメント)
久保選手は、小学校3年生で川崎フロンターレのU-10に入ってきた段階ですでに別次元でした。 サッカーに取り組む姿勢・考え方すべてにこだわりが強く、負けず嫌いな性格もあり、1つ1つのプレーをトレーニングの時から一切無駄にしようとしません。 そういう姿勢は、日頃からそばで見ている周りの選手たちも一目置いているようです。サッカー選手としては、サッカーをとてもよく知っている選手です。 ゲームの流れ、状況判断に優れていて、常に置かれた状況の中でベストなプレーを正確かつ的確かつ迅速にでき、ゲームを決める力を持っています。 もちろん、止める・蹴るという基本技術はすでに高いですが、まだまだ小学校4年生のため、いま様々なことを吸収して覚えている段階でもあります。 もっともっとすべての面を高めてほしいと思います。スケールの大きい、世界で活躍できるだけの選手になる素質を持っていると思います。
- 9月 スペインの名門バルセロナの下部組織「カンテラ」でプレー。バルセロナに渡ってからも、チーム得点王やトーナメント優勝の立役者として大活躍する。
【2013年~2015年】
- 地中海カップU-12トーナメントで大会得点王とMVPになり、またリーグ、カタルーニャ杯などのトーナメント制覇に貢献した。
- インファンティルA(13-14歳で構成)に所属。
- バルセロナが未成年者の選手獲得についてルール違反があったとして 国際サッカー連盟(FIFA)から2回に渡る移籍市場での補強禁止を言い渡された。また、この違反によって獲得した18歳未満の選手に対し、FIFAから公式戦への出場を禁じられたことにより、久保選手も試合への出場機会を失ってしまう。
【2016年】
- FC東京 U-18に飛び級昇格(当時中学3年生)。日本クラブユース選手権では、中学生ながら5得点を挙げ得点王に輝き、優勝。
- 9月 FC東京のトップチームに2重登録される。
- 9月 U-16日本代表としてAFC U-16選手権に出場。大会得点ランキング2位となる4得点を挙げ、FIFA U-17ワールドカップの出場権の獲得に貢献した。 同年11月、アルゼンチン遠征(11月30日~12月10日)を行うU-19日本代表に飛び級で初選出された。15歳5
- 11月 J3第28節 VS長野パルセイロの後半から途中出場し、Jリーグ史上最年少記録を更新した。
- 11月 U-19日本代表に飛び級で初選出される。アルゼンチン遠征でU-19アルゼンチン代表との親善試合でU-19代表デビューを果たした。15歳5カ月20日での選出は史上最年少。
【2017年】
- 3月 U-20日本代表に選出され、ドイツ遠征。4試合に出場し、2得点を挙げる。
- 3月 J3開幕戦VSカターレ富山戦では初の先発フル出場を果たす。
- 4月 J3第5節VSセレッソ大阪U-23戦で、15歳10カ月11日でJリーグ最年少得点を決める。
- 5月 FIFA U-20ワールドカップに挑むU-20日本代表に飛び級で選出される。初戦のアフリカ戦では、途中出場から堂安律の逆転ゴールをアシストして勝利に貢献した。
- 5月 ルヴァンカップ第4節VS北海道コンサドーレ札幌戦で後半21分から途中出場し、トップチームデビュー。また、Jリーグの選手としては初の21世紀生まれ。
- 9月 FIFA U-17ワールドカップのメンバーに選出される。ホンジュラスとの初戦では1得点1アシストの活躍で勝利に貢献。
- 11月1日 FC東京とプロ契約。
- 11月5日 J3第30節VSガンバ大阪U-23でプロ入り初得点。
- 11月26日 J1第33節のサンフレッチェ広島戦で途中出場からJ1デビューを果たす。16歳5カ月22日での出場は森本貴幸、歴代3位の年少記録。
【2018年】
- 3月7日 ルヴァンカップ第1節VS横浜F・マリノスではプロ入り初先発
- 3月14日 ルヴァン杯第2節VSアルビレックス新潟戦では、J1初得点を含む大会最年少ゴールを決める。
- 3月25日 J3第4節VSカターレ富山戦で今季リーグ戦初得点を決める。
(監督の長谷川健太から守備時の運動量を求められるJ1では、ベンチ入りの機会が徐々に減少してしまう・・・。
「人生最大の苦境」
今やFC東京では替えの利かない主力である久保選手で、長谷川 健太監督は今季開幕戦以降、久保選手を起用し続けていますが、 この時の久保選手はリーグ戦にほとんど絡めていませんでした。
この年様々なタイトルを重ねてきたガンバ大阪から新天地に渡ってきた長谷川監督にとって、就任1年目のこのシーズンは、チーム作りで最も大切な時期。
一方、世間からは日本サッカーの宝のような見られをしていた久保選手でしたが、長谷川監督は戦術的にもプレーの強度的にも物足りないと感じた久保選手を特別扱いすることなく、スタメンから外しました。
Jリーグの中でも「厳格」で知られていた、長谷川監督は、自らの判断を貫きます。
そして、久保選手はこの時長谷川監督に
「試合に出られないことが悔しい。これまでの人生で一番悔しいです。」
と語ったそうです。
この時長谷川監督は、「十代の選手に『これまでの人生』と言われてしまったことについてさすがに大人として参ってしまった。」
「ただ、タケだけを特別扱いできない、チームスポーツだから」と振り返っています。
そして、横浜F・マリノスへの期限付き移籍をすることになりました。
- 8月16日 横浜F・マリノスへの期限付き移籍。
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8月22日 天皇杯4回戦VSベガルタ仙台で移籍後初先発し、初アシスト。 - 8月25日 J1第24節VSヴィッセル神戸では、ワントラップから左足の豪快なハーフボレーでリーグ初得点を挙げ、勝利に貢献。この得点は森本貴幸に続く歴代2位の最年少得点となった。
- 10月 U-19日本代表メンバーに選出され、AFC U-19選手権に出場。初戦の北朝鮮戦では、直接フリーキックを決めて勝利に貢献した。
【2019年】
- FC東京に復帰。
「献身性で勝ち取った信頼」
FC東京に復帰した久保選手は、キャンプ時からまるで別人のように献身的なプレーをし、貢献度の高い守備をし、質の高い動きを示した。試合中の走行距離もチームトップレベルをたたき出すこともあり、長谷川監督が全ての選手に当てる物差しで、久保選手は最大値に近いプレーを見せました。
長谷川監督は「タケの変身ぶりに最初は驚いた。一つは、きちんと聞く耳を持ちようになったことが大きいと思います。今や申し分ない働きをしてくれています。」
久保選手は「とにかく試合に出ないと意味がない、そのためにはチームに貢献しないといけない。去年の苦しい時期を経て感じたのは、『飢え』です。去年の自分に比べて良くなっていると思うし、監督から色んなことを教えてもらうことも増えました。それを自分が吸収できるレベルに来ていると思います。」
と語っている。
- 5月 キリンチャレンジカップの日本代表メンバーに初選出、21世紀生まれの選手がA代表に選出されるのは史上初。
- 5月 コパ・アメリカに臨む東京五輪世代中心で構成された日本代表にも選出される。
まとめ
最近のJ1での活躍をみても、経歴をみてもやっぱり久保選手はすごさは伝わってきます。
「和製メッシ」と呼ばれるにふさわしい、動きのしなやかさやパスセンスやショートセンス、全ての動きが世界レベルです。
先日観戦に行った、味の素スタジアムでのジュビロ磐田戦でも、1つ1つの動きが久保選手1人だけ違って見えてしまいました。
トラップやパスや動き出しは正に異次元で、シンプルだけど一切無駄のない正確さがありました。
もうJリーグでは収まりきらない技術をもっと伸ばすためには、早く海外に行ってもっと上手くなって、
日本サッカーをもっと強くし、世界レベル堂々と戦えるようにしてほいしです。
これからの子供たちに、もっと大きな夢を与えてほしいです!